リコポジウムアルカロイド

@ はじめに、研究対象である、ヒカゲノカズラ科の植物を採集、収集します。



A 植物を3〜4 cmくらいの長さにハサミできります。



B メタノールとともに、ミキサーにかけます。

ウィーーーーン!!!!

C 三角フラスコに移し、しばし放置。



D ろ過し、



E ろ液をエバポで濃縮し、



F メタノールエキスを作ります。


エキスといったら、ドロッとしたイメージがあるかもしれませんが、
採取した植物の状態によって、さまざまです。

G 植物の成分全体を見るのであれば、そのエキスをそのままカラムにかければよいですが、本研究では、アルカロイドの分離を目的としているので、アルカロイド分配という液々分配を行い、効率よくアルカロイド成分を分離します。

  

  例として、上の図は当研究室でよくやられる操作を示したものです。

  (T) 植物をメタノールで抽出して得られたメタノールエキスを、酢酸エチルと酒石酸水溶液で分配



上の黒い部分(酢酸エチル層)と下の茶色い部分(水層)にわかれる。

  (U) 得られた水層に、炭酸ナトリウム水溶液を加えて塩基性にした後、クロロホルムと分配



炭酸ナトリウム水溶液を加えると、二酸化炭素が発生。



スパーテルの先に液体をちょこっとつけて、



pH試験紙につける。
pH試験紙は、ほんのちょこっと切ったもので十分。



およそpH9〜10の塩基性になりました。



クロロホルムを加えて、分配をすると、
上の茶色い部分(水層)と下のうす黄色い部分(クロロホルム層)にわかれる。

  (V) クロロホルム層にアルカロイドが移行し、効率よくアルカロイドが得られる

H 得られたクロロホルム層を濃縮後、カラムにかけます。

  

I 分離をおこなった画分にTLCを行い、ドラーゲンドルフ試薬に対する呈色具合を見ます。
(橙色になったところに、アルカロイドがいるのがわかります。)

J 単離が成功しているようだったら、NMRなどの測定を行い、構造解析。失敗の場合は、さらにカラムなどで分離をします。