ヒモヅル Lycopodium casuarinoides

ヒモヅルのアルカロイド分配後のクロロホルム層からは文献どおり、
既知化合物であるhuperzinine、huperzine C, Dが単離されました。




それだけでは研究の意味がないので、苦肉の策としてさらにブタノール分配後の水層の分離を行い、
新規化合物lycoparin A〜Cの単離に成功しました。



lycoparin A, B : huperzinineなどと同じ骨格を有し、16位メチルが、カルボン酸になっている。
lycoparin C : huperzine Dの脱N-メチル体。




lycoparin Aについては、TFA塩の状態でX線結晶解析に成功し、
その絶対配置を7R, 12R, 13Rと決定しました。

16位がカルボン酸になっているlycoparin A, Bはアセチルコリンエステラーゼ阻害活性を示さない。